ふ、フは、日本語の音節の一つであり、仮名の一つである。1モーラを形成する。五十音図において第6行第3段(は行う段)に位置する。清音の他、濁音(ぶ、ブ)と半濁音(ぷ、プ)を持つ。
概要
- 現代標準語の音韻: 1子音と1母音「う」からなる音。子音は、次の通り。
- 清音 「ふ」: 上下の唇を、うを発音するときのように中央を残して閉じ(突き出す必要はない)、隙間から息を摩擦させて通すときに出る無声音(無声両唇摩擦音[ɸ])であり、ファ、フィ、フェ、フォなどの子音で、「は」などの子音の無声声門摩擦音[h]とは全く違う音である。
- 濁音 「ぶ」: 両唇を閉じてから開く破裂音。有声子音。
- 半濁音 「プ」: 両唇を閉じてから開く破裂音。無声子音。
- 歴史的仮名遣いでは、文節のはじめ以外の「ふ」は「う」と発音する。「あ」の後の「ふ」は、「お」と発音することがある(例:あふひ = あおい(葵)、あふぐ = あおぐ(仰ぐ))
- 五十音順: 第28位。
- いろは順: 第32位。「け」の次。「こ」の前。
- 平仮名「ふ」の字形: 「不」の草体
- 片仮名「フ」の字形: 「不」の左上の部分 (若しくは最初の2画。『広辞苑』第6版より)
- ふ: fu。訓令式などではhu
- ぶ: bu
- ぷ: pu
- 点字:
- 通話表: 「富士山のフ」
- モールス信号: --・・
- 手旗信号:9
- 変体仮名: 𛂰𛂱𛂲
- 台湾語仮名は「f-」唇歯音がなく、「フ」の発音は「hu」となる。
- 発音: ふ
ふ に関わる諸事項
- あ行の文字を後続させて、ふの子音と他の母音を合わせた音を表す。このとき、後続するあ行の文字は拗音同様、一般に小さく書く。これらの音のローマ字は一般にfa、fi、fe、foとなる。
- このように「ふ」も含め、ローマ字に「f」を使い、外国語の/f/の発音を音写するが、唇歯摩擦音である/f/と無声両唇摩擦音である「ふ」の子音(ɸ)とは別の音である。
- 無声鼻腔摩擦音を「ふ」で表すことがある(例:「ふん」と鼻で笑う)。
- 平仮名の「ふ」は、のように上が離れる字体とのように続く字体がある。
- は行の中で調音点が異なっている。「は、へ、ほ」と同じ調音点で発音すると[hu]となるが、これは日本語にはない音であり、対応する文字もない。外来語などに用いる際は「ホゥ」と表記される。訓令式ローマ字表記の「hu」も、「ホゥ」と発音される事がある。
- 福島県旗・福岡県旗は平仮名の「ふ」を図案化したものがデザインされている。
関連項目
- ぶ
- ぷ
- ㇷ
- ㇷ゚
- Wikipedia:索引 ふ




