昭和橋架道橋(しょうわばしかどうきょう)は、東京都千代田区神田佐久間町一丁目・二丁目にある、昭和通り・首都高速道路1号上野線に架かる鉄道橋(架道橋)である。東日本旅客鉄道(JR東日本)総武本線を通している。

概要

関東大震災の震災復興事業として計画され、後に帝都に於ける失業救済事業の一環で、1932年(昭和7年)に総武本線が両国駅から御茶ノ水駅まで延伸された際、震災復興で作られた第1号幹線道路「昭和通り」に架けられた橋梁である。東京市電(路面電車)が走行する道路を跨ぐため、中間に橋脚を必要としないガーダー橋を用いた。本橋梁は、1955年(昭和30年)に東海道本線富士川橋梁上り線(支間長63.35m、3径間連続中路プレートガーダー)が架設されるまで、日本最長スパンの鉄道用プレートガーダーを誇っており、昭和通りを跨ぐ勇壮な鉄道橋として知られていた。現在では、昭和通りの上に首都高速道路(1号上野線)の高架が覆い被さっており、昭和通りから全景を確認することは容易ではない。

諸元

  • 種別 - 鋼鉄道橋
  • 形式 - 複線上路6主桁プレートガーダー(道床式、斜角右85度)
  • 橋長 - 43.70m(橋台前面間長)
  • 支間 - 45.30m
  • 径間 - 44.18m
  • 幅員 - 8.38m(両側のキャットウォーク含む)
  • 桁高 - 2.71m(山形背面間)、0.60m(道床部)
  • 高さ - 14m(軌条面まで)
  • 線数 - 複線
  • 活荷重 - KS-15
  • 鋼重 - 452.083tf
  • 完成年度 - 1932年(昭和7年)
  • 施主 - 鉄道省
  • 設計 - 鉄道省大臣官房研究所
  • 製作 - 東京石川島造船所
  • 架設 - 宮地鉄工所
  • 下部工形式 - 鉄筋コンクリートラーメン構造
  • 基礎工形式 - 直接基礎

隣の橋

(上り) - 御成街道架道橋 - 秋葉原駅西口橋梁 - 秋葉原駅乗越橋梁 - 秋葉原駅東口橋梁 - 運河橋梁 - 昭和橋架道橋 - 第一佐久間町高架橋 - (下り)

脚注

参考文献

  • 川口利雄 「御茶水兩國間高架線工事槪要」『土木建築雑誌(CIVIL ENGINEERING & ARCHITECTURE)』第11卷第7號、シビル社、1932年7月、13-17頁
  • 平井喜久松 「御茶ノ水・兩國間高架線工事に就て」『土木学会誌』第18卷第8號、土木学会、1932年8月、845-856頁
  • 「3.歴史的鋼橋を訪ねて」『鋼橋の技術史研究部会「平成7・8年度活動報告書」』鋼橋技術研究会、1998年(平成10年)12月、38-41頁
  • 歴史的鋼橋:G4-016 昭和橋架道橋、土木学会

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